漢方外来
漢方薬とは
東洋医学の考えに基づき診察を行い、主に漢方薬を処方する外来です。一般外来と併せて診療を行っております。
もちろん東洋医学のみでの診察ではありませんので、必要に応じてレントゲン検査などもあわせて行います。
東洋医学では気になる自覚症状だけでなく、患者様の体質を判断し、体質改善を促す薬剤を処方することにより便秘やからだの冷え、不眠なども同時に改善されることがあります。
当クリニックでは、保険診療の範囲で処方をしておりますので、お気軽にご相談ください。
民間薬、西洋薬とのちがい
西洋薬は殆ど人工的に化学合成された物質で、その多くは一つの成分で構成されており、一つの疾患や一つの症状に対して強い作用を発揮します。
一方、漢方薬はいくつかの生薬(しょうやく)を組み合わせて作られた薬ですので、慢性の病気やいろいろな症状に穏やかな作用を示します。
このため西洋医学では、一般的に同一症状に対し同一薬が処方されることが多いのですが、東洋医学ではひとりひとりの体質に応じた処方を行うため、 人によって処方される薬がまったく異なることがあるのです。
さらに、東洋医学では「病→その臓器のバランスがくずれた状態、免疫力が落ちて感染しやすい状態」というように考えます。
ですから、たとえば感染症になったときに、病原菌を殺す薬を飲むだけではなく、感染に負けない体質に変える、といった考え方をし、処方を行います。
また、民間薬との違いは、漢方薬(特に当クリニックで処方するものはすべて)は多くが保険診療で認められた薬剤であるということです。
これは、薬剤(生薬)の生産地が明示され、安全性が国の基準を満たしていることを示しています。
さらに生薬の有効成分には、化学的に一般名が広く知られていて、それが一部の方には使いづらいもので あったり、使ってはいけないものであったりもします。
(例えば葛根湯という漢方薬は風邪にきく漢方薬として有名なお薬ですが、葛根湯に含まれる麻黄という生薬には「エフェドリン」という成分が含有されています。
この成分を含有した薬は心臓の悪い方には慎重に使う必要があります。また、ドーピング検査が行われるようなスポーツをされている方には使えません。)
民間薬のなかには、このような情報が不明確なものもありますので、使用するには注意が必要です。
いずれを内服するとしても、薬剤であるかぎり副作用や相互作用の可能性はありますので、内服薬はすべて医師または薬剤師に確認していただいたほうがよいと思います。
このような方は漢方外来へ
- 西洋薬を飲み続けていて効果が不十分の方。
(漢方薬への切り替えまたは併用で効果が現れることがあります。) - 虚弱体質や体の抵抗力が減退して、病気や手術後の回復が遅れている方。
- 西洋薬に対してアレルギーを起こしやすい方。
- 穏やかな効き目の薬を希望される方。